Dr.Frederick.W.Brockの知恵と業績(3-3)
ブロック博士は初めて斜視の患者と会うときは"攻撃する場所"、つまりその人が両眼姿勢になる空間の距離幅を探すのに多くの時間を費やした。ひとたびこれが見つかると、患者はこの空間のほんの外側でも両眼姿勢が取れるよう課題を与えられた。
こうした課題は患者が斜視的姿勢を保つ場合はやりとげることができない。
その姿勢を保つ代わりに、その人自身が本当に努力して自分の目を両眼姿勢のところに動かさなければならない。そのようなときにだけ、患者は思考に変化を起こし、新しい視覚解釈にたどりつくのである。
ブロックはほとんどの患者に対して、その人が腕の届く範囲内の距離で両眼姿勢ができるようになると、患者が両眼視できる範囲を一般的に拡大させていった。
彼らには画面に、立体視するターゲットを投影させたものを与え、目標をどんどん遠くへ位置づけていった。
この装置を彼は"ブロック立体視促進機"(BSM)と読んだ。
まとめると、ブロックはトレーニングの初めに正しい両眼姿勢を得ようと試み、それからその姿勢がほとんど全ての状況下で自動的になるまでこの能力を強めたのである。
(続く)