斜視治療エス

"斜視"を治すために、わたしたちが、できること。

Dr.Frederick.W.Brockの知恵と業績(2-1)

「姿勢をどうとるか」こそが「反応がどうなるか」を決めている

「姿勢をどうとるかこそが反応がどうなるかということを決定しているのである…眼が斜視の姿勢をとっているときは、その人は斜視的に考えている。
しかし、彼の眼が正常な姿勢になったとき、斜視的には考えなくなり、私達正視を持つ人のように考えるのである。」


したがって、立体的に解釈する能力を教える必要はない。教えなければならないのは、両眼視が正常にできる姿勢が取れるようにすることであり、2つの眼を空間上の同じ場所に同時に向けることである。


この考えは、ブロックの講義ノートの主要なテーマを端的に表しているし、また私がビジョンセラピーを行っている間に経験した多くのひらめきの一つでもある。

私ははっきりまた詳細にビジョンセラピーのセッションで初めて試してみたある一つのことを覚えている。

それは、ブロックストリング(*1)についている近くの玉を融像して、そして次に遠くの玉を融像するということだった。

私は自分の目が生まれて初めて一緒に動いていることを実感し、その日の遅くに初めて立体視を体験した。自分の目を融像できる位置に移すこと。それはブロックが融像努力と呼んだものだが、それによって私は斜視的に考えないようになり、生まれて初めて世界を立体的な奥行きをもったものとして見ることができたのだった。(続く)


 (*1)ブロックストリングはブロックが斜視の人に立体視を身に着けさせるために考案した道具です。後日画像を貼ります。